私の家から徒歩およそ30分の所にゲーテ博物館がある。 最近,医者から散歩を勧められたので、昨日は夕方霧雨の中をライン河畔まで散歩に出かけた、今朝は趣向を変え,お茶のみ,の朝食後、散歩の目的地はゲーテ博物館に決めた、いざ博物館の前に立つとなんだか、其の侭引き返すのも惜しい気がして中に入った。 そんな訳で、それに既に何度か訪れているので長居をするつもりは全くなかったが、気が付けば2時間が過ぎていた。
ゲーテと言えば勿論誰でも 「若きウェルテルの悩み」 「ファウスト」 を連想するが、博物館もそういった事は心えていて、「若きウェルテルの悩み」特別室を設けている。 又、私達、素人、、、或は興味の対象が、、ありふれたと云うか卑近なテーマ、、、解り易く表現すれば、、「ミー、ハー的」 興味、、ゲーテの晩年に至るまでの女性関係などがサラリと紹介してある事も興味深い。
「若きウェルテルの悩み」 は小説発表後、瞬く間にヨーロッパ中の話題となり、当時は、一時期小説の影響を受け自殺する若者が出て、ちょっとした社会問題になったという事で、またマイセンでは 「若きウェルテルの悩み」限定コーヒカップーも売り出され人気があったという事だ、、、、、歴史は螺旋階段の如しと、、、どこかで読んだことがあるが、、、今更感慨に耽ることも全くないが、ゲーテの時代、凡そ200年前も現代も人間の行動は余り変わっていない様だ、、、その程度が時代を重ねるごとに精巧???になる事は喜ばしい事でもあり又同時に或る恐怖に近い感触を覚える。
兎に角、空腹は私を現実に引き戻し、、、散歩前に用意しておいた素晴らしいブランチめがけて家路についた。